メモ

音と知覚、世界

--音は「世界」に従属していないという立場を自分はとっています。これはおかしな考えかもしれません。普通、音は物質の接触によって生まれ、空気を通じて人の聴覚へと伝搬されるもののはずです。音と物質と世界は一体であり、そのこと自体を余地はない。 --…

理念と空想

--人間は観念を生み出すことができます。観念とは意識内容の集合体のようなものでしょう。問題はこのことに人間は自覚できるという点だと思います。意識はある。その集合体もある。だがその意識を集合体として意識するには言語と記憶が複雑に絡み合う必要が…

自分を保つもの/世界

●不定期のメモとして記述を再開する。 ●戦争と平和。こんな手垢にまみれた言葉にいままたアクチュアリティが生まれたなんて。 ●日本の「戦後」とは言葉の内実を剥奪することが「平和」だった時代だった。その結果が現代だ。相対主義の問題。であるとすればそ…

ブログ再開にむけて。

ブログを再開するにあたって、文章をもっと丁寧に書こうと思いました。不用意な断言や憶測は書かない。音楽であれば、そもそも専門知識を欠いているのは素人ゆえですが、だからこそ自分の聴いた印象や思いに誠実にありたいと思います。かといって悪口や批判…

「真冬と宇宙」第三回(不定期連載)

●真冬の星空を見上げるように極冬のもとに降り注ぐ光は、まるで音のない音響のように、われわれの知覚に清冽な感覚を、生命の厳しさと共に与えてくれる。 ●フィンランドの電子音楽家ミカ・ヴァイニオが「Ø」名義でリリースしたアルバムには、彼の少年時代の…

「真冬と宇宙」第二回(不定期連載)

●そのピアノの響きはどこに向かっているのか。それは真冬の、明け方の時間帯へと行き着く音なのか。それとも黄昏どきの音のしじまなのか。グレン・グールドのピアノ演奏は、それがバッハであっても、ベートーヴェンであっても、ブラームスであっても、ヴェー…

「真冬と宇宙」第一回(不定期連載)

●ジャズの極北。それは真冬の世界だろう。音が氷のように氷結し、零下の、極寒の状況・状態のただなかで音がただ雪のように舞う。そして消失する。デレク・ベイリーの音楽/演奏は、音が音楽になる直前に瓦解するような崩壊直前の感覚がある。その崩壊の最中…